恭しき娼婦

いまさら裸、されど裸。

「恭しき娼婦」でのリッジーの全裸。 全裸になる意味はあったのか? と、よく言われる、今でも。 確かに戯曲にはそんな指定はない。 僕の純然たる演出プラン。 だからこそ、そう問われるんだろうな。 無理に裸になる意味はなかったんじゃない? という人はた…

この方どなたでしょうか?

「恭しき娼婦」初日の4月11日(金)に、 わざわざ祝電を下さった方を探しています。 というのは、祝電メッセージにお名前がなく、 お礼の言いようがないのです。 115に問い合わせたのですが、分からないとのこと。なんで? もしご本人がこのブログを読…

芝居とは、本当に摩訶不思議。子供のころに教わること。

ご挨拶が大変遅くなってしまいました。 ASC第37回公演/“シェイクスピアではない作品シリーズ”第1弾 「恭しき娼婦」、先日13日無事千秋楽を迎えることができました。 皆様、本当にありがとうございました。 芝居とは、本当に摩訶不思議なもの。 楽日…

本番。よかったり、そうでなかったり。

芝居は本当に生き物、面白い。 11日(金)に初日。 そのマチネ(昼公演)は、悪くなかった。 が、初日にありがちな硬さはあった。 だけど、よかった。 ソワレ(夜公演)、よかった! これでいいぞ、安心だ。 ただしまだ、創り手側のいろいろな計算が見え隠…

今日は初日!

きのう10日は、舞台稽古。ゲネプロ。 いつもお世話になっている写真家の石川純さんに 写真も撮ってもらいました。 ありがとうございます! その最終舞台稽古は、これまでの最高の出来。 よかった! 照明や音響などテクニカルなものも含め、息が合った。 個…

パンフコメントです。

当日劇場にて配布するパンフのコメントを、いち早く皆さんへ。 何もない空間って、ホントにいい! アカデミック・シェイクスピア・カンパニー(ASC)代表 彩乃木崇之 本日は、アカデミック・シェイクスピア・カンパニー(ASC)第37回公演/“シェイク…

稽古場での発見12・・・やっぱりだめ&そして、よし!

やはり昨日8日の稽古は、よくなかった。 案の定すぎて、みんなにはちょっと悪いが面白いくらいだった。 力ずく。 そんな演技。 ようは、独りよがりの熱演となってしまった。 本人たちには、自覚があるようなないような・・・。 そして、9日の今日劇場入り…

稽古場での発見11・・・できた!

できた、できた。 今日の通し稽古、初日の本番でもよかったくらい、よかった! 昨日のこともあり、昼間の小返し稽古ではどうなることかと思いきや、 夜の通し稽古は、抜群によかった! 自分が一観客としてみたら、やられた!ってな感じ。 演出の僕が言うと変…

稽古場での発見10・・・ばらばら。

芝居は、本当に面白い。 日野・コウシ、昨日はすこぶるすばらしかったのに、今日は壊滅。 壊滅とは、二人の関係性のこと。 昨日深い関係になったのに、今日はまったくの赤の他人。 傍で見ていると、あっけにとられるくらいなのに、 本人たちにあまり自覚はな…

稽古場での発見9・・・原点。

今日、稽古場が原点に戻った。 日野、鈴木浩史の二人。 なかなか集中した時間をとっての稽古ができなかったシーン、 今日やっとまとまった時間をとっての稽古が可能になった。 最初はまったくうまくいかず。 どうしたものやらと僕も悩む。 とりあえず、食事…

稽古場での発見8・・・発芽。

大きな芽が、今出てきそうだ! 頭の土の重さを跳ねのけ、大きな芽が出てくる。 まさに今、そんな時期。 それを助ける役目の僕は、何をするべきか。 ここは慎重にならなくてはいけない。 過去を振り返るに、 この時期僕は多くの失敗をしているような気がする…

稽古場での発見7・・・共感と呼吸。

共感こそ、命。 観客と人生を共感する。 そのために、たとえばシェイクスピアの登場人物は しゃべりすぎるくらいしゃべる。 人に伝えようとする熱。 劇的登場人物の熱は、高い。 熱の高さは、心拍数の速さ、呼吸の深さ、 その回数に比例する。 呼吸。 これさ…

稽古場での発見6・・・プロレスの実況。

プロレスの実況。 これ演技とすごく似ている。 実況しているアナウンサーは、もちろん戦わない。 にもかかわらず、当のレスラーよりもエキサイトしている印象。 演技も同じ。 その役になりきる必要などない。 自分の実人生よりはるかにドラマチックな劇的登…

稽古場での発見5・・・自由。

たくさんの制約の中にこそ、真の自由がある。 大きな責任を覚悟したとき、真に自由になれる。 台詞や動き、つまり演技が自由自在になるとき、 それはきっとそんな時だろう。 観客が飽きてないかな、という外へのセンサーと 人って本当にこんなことするかな、…

この3日間は、僕の稽古。

この土・日・月は、僕の出番中心の稽古。 ここでやっておかないと、きっとこの後は満足にできない。 (演出など他の仕事に忙殺される) 徹底的に飽きるまでやる。 案外にすぐ飽きる。 飽きるときが、創造の瞬間。 アイデアが生まれる。 自分のやっていること…

稽古場での発見4・・・立場。

立場。 芝居で言えば、立ち位置。 芝居の命は、関係性。 関係性を的確に表現するためには、 立ち位置は最も重要な要素。 より興味深い関係性を探り出すため、 立ち位置について試行錯誤する。 劇的な立ち位置の発見は、大きな喜びだ。 逆に、陳腐な立ち位置…

稽古場での発見3・・・ゴジラ。

「ゴジラ」という映画。 第1作目のコンセプトは、反核。 核実験が頻繁に行われていた当時、 放射能によって突然変異し巨大化したオオトカゲが、 人類に報復するという痛烈な社会風刺。 反核、反戦というシビアなテーマを 大人のみならず子供にも受け入れら…

稽古場での発見2・・・“0”・「そうは言っても」

“0”(ゼロ)を知っている人間、 つまりは、“無”を知っている人間こそ、 真の創造者たる。 のだろう。 (まるで禅の教えだ。。。) 「そうは言っても」 本質を突き詰めれば突き詰めるほど、 「そうは言っても」と言いたくなる。 「素直に」「正直でありなさ…

鈴木浩史くん、濡れ場にたじたじ?

フレッド役をやってくれているシーズンメンバーの鈴木浩史くん。 彼とはもう3度目の付き合いだが、 今回2シーンある濡れ場に、どうやら苦労している模様。 相手役の日野は、「ええ、ご自由にどうぞ!」というスタンス。 それが返って、プレッシャーになっ…

日野がよかった!

びっくりした。 日野とは、彼女がシーズンメンバーの時期も含め、 なんだかんだでもう4年近くの付き合いになるが、 今日の日野は、よかった! 内部の人間をほめるのは手前味噌かもしれないが、 内心僕はびっくりした。 それは、ほんの一瞬のアイデアだった…

いい形になってきました!

昨日初めて通し稽古をした。 いい形になってきた。 何が一番いいかって、 出演者が自分のやるべきことをきちんと理解してくれているということだ。 それさえあれば、あとはテンポ感やリズムなど、 流れやメロディをつくっていく いわゆる“音楽的作曲”作業に…

稽古場での発見1・・・泣きじゃくる

悲しいこと、つらいことを 互いに共感できるとき、泣けてくる。 リッジーは、泣きじゃくる。 フレッドに共感し、一体化したときだ。 そして彼女はその直後、同じフレッドによって裏切られる。 残酷。 共感できるから泣けるのだ。 共感してもらうために泣くの…

今日顔合わせ。

「恭しき娼婦」の顔合わせ&親睦会という名の飲み会が、今日。 その前に朝の10:00から“あやのぎ塾”のレッスンあり。 顔合わせは、いつもやっぱり新鮮。高揚。気持ちがいい。 今回の出演者は、これまでになく実に少ない。 ASCはじまって以来の少人数かも…

作品紹介

以下は、制作部がつくってくれた「恭しき娼婦」の作品紹介です。 アカデミック・シェイクスピア・カンパニー(ASC)第37回公演 “シェイクスピアではない作品シリーズ”第1弾 ジャン=ポール・サルトル作『恭しき娼婦』 〜譲れないものを失うことのファ…

次回公演:サルトル作「恭しき娼婦」 【新生ASC白書 その4 初挑戦】 

皆様、長らくお待たせいたしました。 やっと次回公演の告知です。 いつになく遅れてしまい、本当に申し訳ございませんでした。 なんと次回作は、ジャン=ポール・サルトル作「恭しき娼婦」。 『なんでまた、シェイクスピアの劇団がサルトルなの?』 『おまけ…