次回公演:サルトル作「恭しき娼婦」 【新生ASC白書 その4 初挑戦】 

皆様、長らくお待たせいたしました。
やっと次回公演の告知です。
いつになく遅れてしまい、本当に申し訳ございませんでした。 
 
なんと次回作は、ジャン=ポール・サルトル作「恭しき娼婦」。
 
『なんでまた、シェイクスピアの劇団がサルトルなの?』
『おまけに、新体制準備期間中の第1弾公演が、四代悲劇とかじゃなくて
「恭しき娼婦」なんだ?』
 
と皆さん疑問は多々お持ちではありましょうが、
僕にも実のところなぜこの作品なのか、よくわからないのです。
 
人間の尊厳。
 
この不条理劇は娼婦を通して、人間の尊厳を哀しくも力強く主張し、
さらに不条理を希望にまで昇華させている。
希望とは、どんな状況下においても命をつないでいく尊さのことだ。
また、サルトル自身この作品をファルス(笑劇)と称しているところに、
作者の人間愛を感じてならない。
ヒロインの不器用なまでにストレートな生き様。潔さと孤立。
「恭しき」と「娼婦」という相反するイメージの言葉、
そのタイトルからしてオクシモロン(矛盾形容法)で
シェイクスピア的なこの作品に、今僕は強く魅かれている。
ASCが初めてシェイクスピア作品ではないものを上演。初挑戦。
 
譲れないもの。人間の尊厳。 
 
  
〜公演情報〜
 
アカデミック・シェイクスピア・カンパニー(ASC)第37回公演
シェイクスピアではない作品シリーズ”第1弾 
『恭しき娼婦』 
〜譲れないものを失うことのファルス(笑劇)〜 
作:ジャン=ポール・サルトル
訳:芥川比呂志
演出:彩乃木崇之
出演:日野聡子・鈴木浩史・彩乃木崇之 ほか
 
【上演日程】(全7ステージ)
2008年4月11日(金)14:00開演/19:00開演
     4月12日(土)14:00開演/19:00開演
     4月13日(日)12:00開演/15:30開演/19:00開演
【会場】遊空間がざびぃ
【チケット料金】前売2500円 当日3000円
 
 
今回の作品は、昨年9月若手自主公演「アンダンテ」の会場、
西荻窪の「遊空間がざびぃ」主催のフェスティバル
「がざびぃ芝居月2008」参加作品です。
光栄にもオーナーの中野さんより参加のお誘いをいただきました。
以下、がざびぃさんからのメッセージです。
 
芝居好きなあなたへ 
「がざびぃ芝居月」は、春の1ヶ月を使った『がざびぃ演劇祭』。
今年で四年目を迎えます。
劇場プロデュース劇団を含む、個性あふれる四つの劇団が、
毎週入れ替わっての連続公演。
あの手この手であなたを“ひとときの夢”へと誘う、
遊空間“がざびぃ”のお芝居月間です。どうぞご来場ください!
好評の、先着 10 名様への通し券もご用意しました。
全芝居4作品を 5,000 円でご覧いただけます。
ご希望の方は、がざびぃ事務局、
Tel 03−3395−0133、 Fax 03−3395−0134、もしくは
e − mail gazavie @ mbm.nifty.com まで、お早めにお申込みください。
 
ほかの3つの参加劇団については、下記URLへ。
http://homepage3.nifty.com/gazavie/after_next_schedule.htm