稽古場での発見6・・・プロレスの実況。

プロレスの実況。 
 
これ演技とすごく似ている。
実況しているアナウンサーは、もちろん戦わない。
にもかかわらず、当のレスラーよりもエキサイトしている印象。
 
演技も同じ。
その役になりきる必要などない。
自分の実人生よりはるかにドラマチックな劇的登場人物たち。
そんな彼らに、なり代われるわけがない。
 
役になりきろうなどと思うから、
役と自分を比較して、ちっぽけな自分を再認識し、
劣等感にさいなまれ、落ち込むのだ。
もともとはるかに役は大きい。
 
俳優は、
価値ある役をプレゼンテーションすればいい。
彼らの人生のすばらしさ、人間性の深さや大きさ、
それを声を大にして、観客に伝えればいい。
いいものをいいと言うことは、単純に気持ちいい。
 
プロレスの実況に似ている。