繊細さ。僕の変革。

若者は本当に繊細だ。ついこの前までの傍若無人ぶりが影を潜め、デリケートな面が前面に出てきた。このデリケートさはおそらく臆病が起因しているが、デリケートそのものは悪いことではない。
それになにより、この大きなギャップが僕には好ましく思える。心の中の振り子が大きく左右に触れている証拠だ。これこそ子どもの感性。大人になると傷つくことを恐れ、心の振り子を振らなくなっていく。少なくとも振幅が減る。頭が固くなるとはこのことだ。
  
頭の堅い大人の話はともかく、いまリハーサルにおいて、もっとも大人の力が試されるタイミングだと感じている。大人の僕が若者たちに今できることは何か、それを見つけることがそのまま子どもたちに何ができるのかにつながるように思う。

子どもたちが喜んでいるとき、それはきっと大人たちが楽しんでいるとき。
〜いま子どもたちに対してできること。そのための大人の変革〜
(「ペリクリーズ」チラシより)

大人である僕の変革が、いま一番求められている。そんな稽古場になっている。
未知なることへの挑戦は僕も怖い。みんなで怖ければ、逃げさえしなければ、何とかなるか。