予想以上の盛り上がり。

遊空間がざびぃ主催のワークショップ5日間のうち、3日間が終わった。予想以上の、ある種異常ともいえる盛り上がりと成果が現れている。これまでなんどもワークショップはやってきたが、ここまでの経験はない。なぜこんなにいい形になっているのか。実際のところ、特別なことを僕はやっているわけではない。
“ニューフィクション”メソッドは、いってみれば意識改革メソッドだ。どういうふうに考え、何を意識し、どんな意志をもってエクササイズに望むか。また、自分の抱えている問題点に自分がどのくらい正直に向き合えるか。などなどそんなことがメソッドの核となっている。いってみれば、ごくごく当たり前のこと。ちっとも特別じゃない。
このメソッドのひとつのルールに、「絶対に否定はしない」というものがある。これは他者に対しても、もちろん自己に対しても。批評はするが非難をしない。このルールを全員で了解していることがいいのだろうか。とくに自分で自分を否定しないということがいいのか。たぶん、いい。否定しない、その代わりに笑い飛ばす。そこに創造の秘密があるように思う。
 
2日目、秋山が驚きの行動に出た。勇気ある行動だった。秋山が動き出すまで、みんな少し困っていた。空気が重くなりはじめていた。今の時間がなんとなく終わるのをみんな消極的に待っている、そんな感じだった。そのとき突然秋山が行動を起こす。空気を創造的なものに変えようとした。というより、なにより一番困っている発表者を助けようとした、それも自分が道化役になることで。笑った。そしてレスキュー隊員のような勇気を感じた(ちょっと褒めすぎか)。その行動が、3日目の別な参加者の発表に大きく影響したことにも、僕らはみんな驚かされた。創造の連鎖、立ち合うことができたとき感動する。
 
3日目、信じられないことが起こる。日野の発表。わが目を疑った。考え方を変えるだけで、こうまで行動が変わるものか。全員圧倒された、大笑いをしながら。1年前より僕が具体的に口にし始めた“ニューフィクション”メソッド、本格的には昨年夏の合宿からの実践だった。たった1年で。本人も今日の発表は予想できなかったと思う。そう言っていた。そしてそんな発表のあとは、大きな達成感のすぐ後に、すぐに自分の次なる課題に意識がいく。大きな喜びとともに、次なる目標を確実に捉える目になる。いい目になる。 
 
塾生のことばかり褒めてなんとも手前味噌な印象かもしれないが、褒めずにはいられないほどの成果だった。そしてほかの参加者も、秋山・日野に勝るとも劣らず実に素晴らしい発表をしてくれている。そして名言も生まれた。
「(自分の発表が)どうにもまとまらないので、とりあえず笑います!」
まとめようとするからつまらなくなる、その打開策はとりあえず笑うこと、そこから何かが生まれる。まさにその通りだ。 
 
今日と明日、残り2日間が本当に楽しみだ。