「アンダンテ」、ありがとうございました!

とにもかくにも、初の試みである創作現代劇の若手自主公演「アンダンテ」の幕が
何とか降りました。本当にありがとうございました。
 
苦しかった〜
いや、彼らではなく、僕がです。
 
いつも稽古場で喋り捲っている僕が、稽古場にあえて行かず、
「きっと今頃こんな風に低迷してるだろうなぁ」と彼らのブログや報告などから、
その様子が家で分かっていながらも、
やはりあえてそのときにはアドバイスをしない。
とことん自分たちで考え、もうどうにもならなくなって横道にそれる頃、
突然稽古場に登場し、嵐のごとく叱咤する。
そして、彼らはさらなる混乱。
あきらめかけて横道にそれようとしていた彼ら、その混乱は正道への道しるべとなる。
 
なんて、こんな風に書くと実にえらそうなできた指導者のようですが、
実はごくたまに稽古場に行くと(今回は全部で3回)、黙っていられなくなり、
一度しゃべり始めるともう自分では止められず、
結果、彼らが混乱して、そしてその混乱から脱出しようと努力する。
まあ、結果的によかったというだけですな。
 
それでも、あえて黙っていた期間はあったわけで、これがなんとも苦しかった。
そして、彼らには、とてもよかった。
これまで僕がしゃべりすぎると、彼らは考えることをしなくなり僕の発言待ちの状態に陥ってしまう。
実はこの状態でいられると、僕自身もいい発想が浮かばなくなってくる。
ようは、気の流れが止まってしまうんでしょうね。
僕にとってもいい勉強となりました。
教育は、忍耐と信頼。
 
次の日曜日の9日、アンダンテメンバーは1日かけて合評会を行います。
いいとこ、悪いとこ、その他諸々、次につなげていくために遠慮なく言い合う会です。
そして、次なる指針をメンバー全員で導き出す作業。
「タイタス・アンドロニカス」も熱くなりそうです。