意志による創発。

昨日リハーサルにおける創発現象について書いた。7日の稽古についてだ。翌日8日の稽古、その創発現象は起きるのか。なかなか起きない。出演者たちは、昨日の状態になろうと思い悩む。
あえて待った。少々厳しい言葉を使いながら、待った。劇団AUNの若きホープ福岡幹之君が、流れを変えた。みんな何とかその流れに乗ることができた。シーンが滑り出す。5幕全部に挑戦。途中ノッキングを起こす者がどんどん出てくる。順に出てくる。よくなったりよくなかったりを繰り返す中、再び日野と秋山が健闘した。場面自体は前日のほうがより高みを目指してクリエイトできていた気がする。が、流れを邪魔する要素は、8日のほうがはるかに多かった。
やめない、関係性をとることを最大限やめない、日野、秋山。うまくいこうがいくまいが、とにかくやめない。二人がその姿勢を貫いたため、一度やめてしまった者も再エントリーができた。
幕切れ、若き出演者たちの意志はかなりの精度で一致していた。複数人で意志の一致を見るとき、その場がなんともいえない、熱い、集合体としての気に包まれる。彼らを取り巻く空間が大きな繭のようなイメージである。
全体の意志による創発の出現。見えてきた気がした。今日の幕切れにドキドキした。
ありがとう。