雨天決行!

勉強会の発表は、予定通り実施した。あいにくの雨模様。が、塾生たちに打診したところ、絶対やりたいとのこと。お〜、いいじゃないか。
10:00〜17:00。午前中は主にミーティングに使った。午後からいよいよ雨の中演技スタート。結構激しく降っている。まるで草野球のチームのようだった。同じシーンをこの日は3回やったが、1回が終わるたびにベンチ近くに立っている僕の元にみんな走って戻ってくる。タオルで頭を拭きながら、立ったまま僕の指示を聞く(この時間結構長い)。そして再び雨の中へ。
 
この1ヵ月半を振り返る。
1日の稽古のスタートはたいがい自主稽古の時間。僕は1〜2時間遅れていくことが多かった。遅れていくと、広い広場の真ん中で塾生たちが本当に真剣に話し合っている、演じている。暖かな日差しの中、またはからっ風の吹きすさぶ中、野外というある種特殊な空間でいつも真摯に取り組んでいた塾生たち。犬の散歩をする市民の人たち、その中にいる塾生たち。毎日彼らの姿を遠くに見ながら、「これこそ、演劇行為だなあ」と感心していた。
また、この市民ミュージアム前広場、稽古初日のころはみんなその空間の広さに圧倒されていたが、最終日近くになると全員そこが狭く感じていたりするから不思議なものだ。声もすこぶるよく聞こえるようになる。空間を肌でつかむとはこのことだ、実感。
 
水前寺清子さんの「365歩のマーチ」という歌がある。懐かしい。「1日1歩、3日で3歩、3歩進んで2歩さがる」。成長するってそんなものだ。遅々として進まない。裁縫で言えば、返し縫。手間と時間はかかるけど、だからそれだけ強くなる。
今回の勉強会は、塾生たちそれぞれの成長をみることができた。僕もこれまでになく彼らと向き合えた気がする。打上げの焼肉は、うまかった。
 
日野ブログ:空のはじまり「大収穫な勉強会」
http://d.hatena.ne.jp/satokohino/20091205