難しくはないんです。

“ニューフィクション”。
“ニューアクティング”。
 
前回のブログで長々と書いちゃいましたが、
実際にやろうとしていることは、
いたってシンプル。
思いっきりシンプル。
これ以上ないくらいシンプル。
 
そうでなくちゃ、逆にいけない。
ごちゃごちゃしない。
 
よけいなことばかり考えるが、必要なことはあまり考えてない。
その状態がいってみれば俳優の職業病。
 
必要なことだけに思考とエネルギーを集中させる。
そしてあとは、「ほっとく」。
この「ほっとく」ことが実は重要ポイント。 
 
 
 
『役に近づく』か、『役を近づける』か。
 
「役づくりとはいったい何か」という話の中で、
昔からよく議論されることだが、
どちらも正解でどちらも間違っている、とここ数年強く思う。
 
正しくは、
 
まずは徹底的に役に近づき、
そして役をスルーパス(通り過ぎて)して、
役より先にどんどん進み、
役が俳優を追いかけてくるような状態。
が正解。

 
役に近づくことだけ考えると、逆にいつまでたっても、
どんなに近くまでいけたとしても、やっぱりたどり着けていない。
 
役を近づけようとすれば、
それはすでにもう役ではないとも言える。
俳優の個性だけがそこにある。
「役」を演じるのが仕事であるはずの「役者」とは言えない。
 
役を追い越せばいいのだ。
そのあと「ほっとく」。

 
誰にでもできる、簡単に「役を追い越す」具体的な方法、
これ案外身近にあったんです。
今いろいろ相談させてもらってる人がいるんだけど、
その人と僕、いまとても盛り上がってます。
(いずれ皆さんにもご紹介します)
その盛り上がってることを具体的に合宿で実験。
ホント愉しみ。
 
今回の合宿は、演技初心者の人たちも参加してくれます。
もちろん、日野聡子たち“あやのぎ塾”の塾生も。
その中で、僕もみんなと一緒になって、
この新たな方法論の実験を大いに楽しむつもりです。
初心のほうが、たぶんうまくいく気がしてる!
 
役を追い越すことができれば、
「ほっとく」ことは意外にもさらに簡単だと思う。