誤解しながら了解する。

誤解しながら了解する。
または、
誤解したまま了解する。
 
これは、人間とペットにおける関係とのこと。
NHK「爆笑問題のニッポンの教養」という番組での、
ゴリラ研究の第一人者京都大学教授の山極壽一先生の言葉。
 
いい言葉です。
目からウロコ。
 
人は誤解を恐れ、できるだけ正確に自分の中の真実を他者に伝えようとするけど、
ペットは人間に、そして人間もペットに対しては、
本当の自分自身を相手に理解してもらおうとは思っていない。
そんなことは望んでいない。
というより、望む必要がない。
誤解しあったままでもいいのだ。
相手の存在が自分にとって必要、そのことを自分が了解してればいい。
 
うん、こう考えると、日々の人間関係でも、
相手に自分の思いが伝わらずじれったくなることが、
ずいぶんなくなっちゃうんじゃないかなぁ。
誤解を恐れず、自分そのままで了解してもらう。その逆ももちろん然り。 
 
『人間を知るには、人間以外の動物を研究する必要がある。
 他の動物にはない奇妙な行動をするのが人間。
 その人間だけみていても、その生態は分からない』
 
山極壽一先生のこれまた名言。
ゴリラと人間はDNAが98%共通しているとのこと。
違いはたったの2%。それが人間らしさを形成しているらしい。
他者と食事を共にするのも人間だけ。
動物学的には、時間的ムダで恐ろしく奇妙な行動とのこと。 
 
自分を知るには、内省だけしていても分からない。
人とかかわらねば。人は鏡。
ゴリラからみればとてつもなく奇妙な行動を人間がしているように、
他人からみれば自分はまったく変人、ってなこともありうるわけだ。
それをよしとするかどうか、その判断はもちろん自分にある。
そこで人生も決定するんだろうな。
 
山極壽一先生が好きになった。
今後の先生の活動に目が離せない。