モスクワユーゴザーパド劇場「マクベス」

僕もテレビ中継観たよ。
この劇団の「ハムレット」は、生で観た。
ドンゴロスのような大きな幕が、自在に動き場面転換をしていた。圧巻だった。
 
だけど、この前の「マクベス」は恐ろしくつまらなかった。
背中向きで後頭部に仮面をつけて演じられる魔女は、一瞬面白いと感じたけど、
イデアのみでそれ以上のものがない。
魔女が表をむき実際の表情が見えた場面では、あまりにも演技が稚拙で幻滅した。
また、あらゆるシーンでの正面芝居の多様は、どんな演出コンセプトによるものなのか?
僕には理解できなかった。
とにかく、こけおどしが多すぎる。
 
生の人間を表現すること。
シェイクスピア劇上演が現代において意義があるのは、
その一転に尽きる。